年功序列のメリット・デメリット

グローバル社会が進むにつれ、従来当たり前だった「年功序列」を見直し、成果主義の人事制度へと舵を切る企業が相次ぎましたが、ここにきて再び「年功序列」が見直される機運も出てきています。つまり年功序列は成果主義より一方的に劣る人事制度ということではなく、年功序列にも成果主義に勝る点があったからだと言えます。そこで今回は「年功序列」のメリットとデメリットについて、主に成果主義との比較等を通じて確認することにしましょう。


年功序列のメリット①「人生設計しやすい」

年功序列のメリットの一つは、勤務年数を経るに従って給与が上がってゆくという点です。このシステムにより、現在の給与より5年後の給与は確実に上昇しているといったことが見通せますので、成果主義に基づく給与方式より長期的な人生設計が立てやすくなります。

例えば家をローンで買うといった場合、毎年給与が上下に変動する可能性が高い成果主義の場合ローンの支払いにも躊躇しますが、毎年上昇する前提に立てる年功序列なら安心してローンも組めるようになります。

また子供を作ると言った面でも、子供の成長と共に学費等が増加しますからそうした先々の学費負担を考慮すれば、年功序列は家族計画といった面でも大きな支えになってきます。そうした生活面での安心感は、社員の長期的な勤労意欲にもプラスに作用しますので企業にとっては一定の生産性向上にもつながっていたと言えます。


年功序列のメリット②「確実に昇進できる」

年功序列は勤続年数と共に、勤務態度に問題があった等がなければ一定の階級までは確実に昇進出来る点が特徴です。このことにより社員には、例えば「あと○年勤めれば管理職に昇進できる」という動機付けが生まれ、そのことが長くその会社へ勤めようというモチベーションにもなってきます。

また、そうした役職を与えてくれることが見通せていれば会社に対する愛着や忠誠心等も高まりやすくなりますので、従業員のロイヤルティーを高めると言う面でも年功序列は機能します。更に、年功により役職が決まることで、成果主義で生じがちな後輩社員や先輩社員との競争による妬みや嫉妬といった感情的もつれやトラブルが生じる心配が殆どありません。その結果、チームワークと言った面でも特に上下において良好な関係を維持しやすいことも年功序列のメリットしてあげられます。


年功序列のメリット③「長期的な視点で計画的に人を育てることができる」

③は社員の立場と言うより管理職の立場のメリットと言えますが、年功序列は長期的な視点で計画的に人を育てることが出来ます。例えば、新人社員は主任に昇進するまで3年と決まっているなら、主任としての仕事が出来るように3年計画で新人社員を育成すれば良いことになります。

また上司の立場になった場合でも、何か大きな失態でもしない限り降格させられる心配がなければ、安心して時間をかけて部下の育成に取り組むことが出来ます。その点で成果主義の場合はある日突然自分が降格させられ、部下が自分の上司になると言ったこともありえますので、長期的な視点に立った人材育成は難しくなります。

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