
世の中には理不尽なことは多々あり、ある程度理不尽なことであっても甘受しなければならない場面はあります。とは言え、自分の直属上司から日常的に理不尽な要求をされたり、理不尽な理由で叱られたりすることが続けば出社することさえ苦痛になってしまい、最悪心が病んでしまいかねません。そのような状況は放置せずに解決、せめて事態の緩和をはかるべきと言えますが、そのためには皆さん自身が行動を起こすことが必要です。ではどのような行動を起こせば良いか、いくつかの状況を想定した上での対処法を4つほど御紹介しますので、理不尽な上司に悩んでいる方はぜひ参考にして下さい。
①同様の被害を受けている他の社員と悩みを共有する
理不尽な上司の対応に一人だけで悩んだり、不満を蓄積させたりしていれば、心を壊してしまうおそれがありますので、まずはそうした状況を少しでも緩和させることが先決です。理不尽な指示や要求、あるいは理不尽な理由で自分に当たってくる上司は、皆さん以外に対しても多かれ、少なかれそうした理不尽な対応をしているものです。そこで同じような境遇にある同僚等を一人でも多く見つけ、声をかけて交流することです。
その際、いきなり上司に対する感情的な批判を展開するのではなく、例えば理不尽な指示でどう対応すれば良いか、上司ではなく「仕事」に関する悩みを相談するというスタイルで接したら、相談された方も警戒心を抱かずに心を開いてくれるようになり、互いに悩みを共有できるようにもなります。そうした悩みを共有しあえる良き理解者が増えてくれば、「悩んでいるのは自分一人ではない」と思えることで勇気付けられ、ストレスや悩みもかなり緩和されます。
②報連相の「倍返し」をする
朝令暮改の理不尽な指示が連日のようになされるため、上司に仕返しをしないと腹の虫がおさまらないという方におススメしたい方法が報連相の「倍返し」です。いくら腹立たしいと言っても、感情的になって暴言を吐いたり、密かに嫌がらせ行為をする等の対応は社会人としておススメできませんし、何より自分が空しくなるだけです。そのような上司には、正々堂々と仕事の質を上げることで対抗するようにしましょう。
具体的には、例えば指示を受けた仕事に対する報告頻度が仕事途中の経過報告で1回、仕事が終わってからの終了報告で1回の計2回やっていたとするなら、その倍の4回の報連相を行うことです。
報告を行う場合のコツとして「ここまで済みました」と状況報告するだけでなく、「○○といった指示を頂きましたので、○○という指示にもとづき・・・」と指示された事項を報告の度に必ず冒頭で口に出して、上司に確認させることです。また、報連相ですから報告だけで済まさず「状況としてはここまで済ましたが、この後Aという方法とBという方法があり、Aを選ぼうと考えていますが如何でしょうか」等々、報告の中で細かく相談をし、上司の言質を細かく引き出しておくこともこの手段のポイントです。そうすれば、自分が出した指示を変更する前にその指示に基いた報告や細かな相談を受け、それに答えた事実が重なりますので、上司は自分が出した指示を改めにくくなります。
③どうしても耐えられない場合は異動願いを出す
理不尽さがあまりに耐え難い状況で、このまま上司の下で仕事を続けていたらうつ病になってしまうといったぐらい追い詰められている場合には、「転職」ではなく「異動願い」を人事部へ提出することを検討すべきです。