
営業マンの皆さん、ついつい誤った言葉遣いをしたためにお客様から叱られたといった経験はありませんか。せっかく順調に進んでいた商談が、自分が悪気もなく発してしまった一言によってお客様が大変立腹してしまい、商談がパーになってしまっては悔やんでも悔やみきれませんよね。実はそんなこわい可能性がある言葉の一つが「なるほどですね」なのです。では、「なるほどですね」とは本来どのような意味合いで、何がいけないのか等解説しますので特に営業マンの皆さんはしっかりと理解するようにして下さい。
「なるほど」は目上の人に用いてはならない
「なるほどですね」とは「なるほど」と「ですね」の組み合わせによって生まれた言葉ですので、まず「なるほど」についてその意味合いからご紹介します。「なるほど」とは「あなたが言っていることに納得した」といった意味で、相手が言っていることへの同意と共に相手が言っていることへ納得したといった「評価」のニュアンスが含まれています。
つまり、相手がいっていることを「評価」していることにもなる言葉であるため、お客様や目上の人が発言した内容に対して「なるほど」と言うのは大変失礼な行為にあたります。従って「なるほど」という言葉は、同僚や親しい友人などとの会話で使用することは問題ありませんが、お客様や上司等の目上の立場の人との会話の中で使用してはならない言葉なのです。
「なるほどですね」は国語上も誤り
「なるほど」が目上の方へ使用してはいけない言葉ですので、「です」といった丁寧語を加えたとしても使用してはいけないことに変わりありません。「なるほどですね」という造語が生まれたプロセスには諸説ありますが、おそらく「なるほど」だけでは何となく目上の人との会話に使用する場合にはまずいといった意識が働き、主に若者を中心に「なるほど」という感嘆詞へ「です」という助動詞を無理やり付け、更に「ね」とい助詞で言い回しをまとめて「なるほどですね」といった表現が生まれたと考えられています。こうした造語が誕生したプロセスはともかく、国文法上この組み合わせは誤っています。
従ってマナーとして使っていけないというだけでなく、国語上でも変な表現と言えますので「なるほどですね」は使わない方が良い表現なのです。
以上、営業マンがお客様や上司に対して「なるほどですね」という言葉は使用すべきはないということはおわかり頂けたと思います。また、お伝えしたとおり国語上おかしな言葉でもあります。従って営業マンの方は親しい友人や知人らに対しても「なるほどですね」は勿論、「なるほど」といった表現もできるだけ使用しないよう心掛けた方が良いと言えるでしょう。