上司や取引先から返事が来ないときに催促をスムーズに行う方法

上司や取引先から返事が来ないときに催促をスムーズに行う方法

取引先や上司に、依頼や質問をしたのになかなかその返事が来ないときの対処法について述べます。友人や家族に催促するのとは異なり、ビジネス上の相手には返答してくれない理由を確かめたり、催促したりしづらいもの。とはいえ、返事があるまでずっと放置をしていては、仕事が前に進みません。ここでは、失礼にならずに、スムーズに相手に催促する方法をご紹介します。

感情的な言い方は自分が損をする

社会人には、常に冷静に判断し対応する「感情をコントロールする力」が求められます。たとえ相手に非がある場合でも、「なぜ返信してくれないんですか?」と問い詰めるような言い方はNG。関係がこじれてしまいます。

以前働いていた会社の管理部にいた部下Aの話をします。部下Aは若くして昇進し、管理部を統括する地位にまで成り上がっていました。しかしながら、部下Aに対する周囲の評価は非常に悪く、職場の悩みの種のひとつでした。というのもAは、「締切日」や「誤字脱字」といったミスに非常に敏感で、相手が上司であっても取引先であっても期日を守らない人には厳しく責め立てるキツい一面があったからです。そのため、部下Aが仕事に追われて大変なときでも、誰も協力しないのはもちろん、それが原因で業務を失念したときは、同僚から強いバッシングを浴びせられていました。

仕事はお互いミスが起きないようにサポートし合うもの。感情を全面に押し出すと、相手は「注意された内容」よりも「相手の伝え方」に納得できず、反感を買ってしまいます。もしかすると、相手には返事ができない正当な理由があったのかもしれません。仮に忘れていたことが理由でも、相手の立場になって冷静に伝えることが穏便に切り抜ける上でとても大切なのです。相手も人間。感情的になり、ケンカ腰で臨むことによって結局自分が損をすることになりやすいのです。催促するときは、冷静にその場を乗り切る心構えを持ちましょう。

メールで返事を催促するときの2つの注意点

1.ストレートな表現はNG

面と向かって話すと怒りの感情が出てしまう人にはメールで返事を催促する方法がおススメです。しかし、メールでの書き方にも注意しなくてはなりません。送ってはいけないNGメールの文例を紹介します。

  • なぜ、メールを返信していただけないのでしょうか
  • まだお返事をいただいておりません。どうなっていますか?
  • こちらにも都合がありますので、至急ご返事ください
  • 期日は昨日です。遅れた理由もお伝えください。
  • ビジネスなのですから、返事くらいはしっかりしてください

返事が遅れているのは先方のせい。あなたに非はありません。ですが、メールで催促するときも直接伝えるときと同様、伝え方に問題があってはいけません。腹立たしいのも理解できますがここはガマン。上記の文章が入った催促メールを自分が受け取ったら、きっとあなたも嫌な気分になりますよね。ビジネスマナーの基本は、相手の立場に立って行動すること。自分が嫌な気持ちになるメールは相手にも送らないよう注意しなくてはいけません。

2.メールが届いていないケースもある

もうひとつ、相手からの返事が遅い理由に「メールが届いていない」「メールを見ていない」というケースがよくあります。メールは仕事のやり取りをするうえで便利なツールですが、万能ではありません。何らかの理由で迷惑メールフィルタに格納されてしまうこともあります。この場合だと、実際は先方に届いているものの、それを見ていないことになります。

私も営業マン時代、多忙を極めるお客様に催促の連絡をしたときに「メールを見ていない」と言われることは日常茶飯事でした。そんなとき、メールを見ていないお客さんが悪い!と思うのではなく、メール送信後、メールを送った旨を知らせる電話を一本入れなかった自分が悪い、と考えるようにしていました。

それは相手が上司であっても部下であっても同じ。相手に何らかのアクションを求めるときは「通知して終わり」ではなく、アクションをしてもらえるまで管理・サポートをするのが自分の仕事だと思うようにしていました。

そのため、催促するときも第一声が違います。まずは「メールは届いておりますでしょうか」と伝えます。そこでYESの返事を頂いてはじめて「お忙しい中、申し訳ございませんが、お返事を頂けますでしょうか」と申し訳ない口ぶりで伝えます。

催促をスムーズに行うときの基本テクニック

ビジネスはキャッチボールの連続です。こちらが提案したら、それを先方が検討します。提案した側はドキドキしながら返事を待ちます。イエスなのか、ノーなのか。それとも条件付きならOKなのか、と。

ところが、いつまでも返事が来ないときがあります。一体どうしたのか。まだ検討に時間がかかっているのか。返事できないくらい忙しいのか。それとも、商談中に何か失礼なことをしてしまったのか。当然、不安になり、あれこれと考えてしまいます。とはいえ、いつまでも放っておくわけにはいきません。上司からも「あの件、どうなっている?」と聞かれるのは目に見えています。ただ、このとき相手に状況を聞く場合は、あくまでも穏便に進めましょう。

そこで、「先日は○○の件でありがとうございました」というように、別件の御礼などから話を始めていくと雰囲気を和らげることができます。本題に入る前に「お忙しいところ大変申し訳ないのですが……」などの一言を入れるのも効果的です。

ある程度、話ができたら、「ところで、先日の商談の件ですが…」といって用件を切り込んでいきましょう。ベテランのビジネスマンは、この当たりの緩急が利いたビジネスマナーが見事です。「そういえば、先日ご依頼した件ですが…」と伝えるのも良いでしょう。私も上司に催促したいときは、この流れでワンクッション入れてから本題にはいることが少なくありません。

相手別!スムーズに催促する方法

上司にも取引先の相手にも、催促しても正式な回答をもらえないときがあります。「○○の件、いつごろになりそうですか?」と質問すると、「急いでやるからちょっと待って」「今検討しているから」と返答があるものの、そこから音沙汰がないケースです。

私も若手時代、この手の返答をされたときは随分困りました。こちらからまた催促すると「しつこい!」となりそうだし、そのまま放置しておくと忘れ去られてしまいそうだし。そこで行き着いたおススメの方法をご紹介します。

1.上司に催促するときの方法

催促したとき、上司から「急いでやるからちょっと待って」と返答があった場合、ここで引き下がってはいけません。また、その上司の返事を鵜呑みにしてもいけません。あなたの仕事は上司から回答を受領すること。勇気を出して一歩踏み込んで「いつ頃になりそうですか?時期を教えてほしいのですが…」と申し訳ない感じを出しながら切り込みます。

ここで上司が「そんなの分からない!他の仕事もあるし」と強気の姿勢を見せたとしましょう。そこで大切なのは、催促しなければならない理由を伝えること。そしてその理由は、上司も返事せざるを得ない「強い理由」である必要があります。

上司への返答例としては「お忙しい中すみません。というのも、社長から今日中に全社員から回答を受領しろ!といわれておりまして…」や「今、○○さん(上司)以外からは全員回答を出してもらっています。○○さんの回答をいただけないと総務部に提出できなくて…」などと伝えます。

相手が社内の人の場合、その人よりも強い立場の人の名前を出すか、他の部署やチームに迷惑がかかることをちらつかせると効果的。特に、自分の評価を気にする人であればすぐに対応してくれます。

2.取引先に催促するときの方法

相手が取引先の場合、催促しすぎると取引自体に影響を及ぼすんじゃないかと過敏になり、深掘りするのを遠慮してしまう人は少なくありません。しかし、返答をもらえない一番の原因は曖昧なままにしているからなのです。なぜ返事をもらえないのか、その理由を問い質すのではなく、確認するスタンスで聞くと相手もすんなり答えてもらえることが経験上、多くなっています。

では実例を。まずは回答や提出の期日を「いつ頃ご回答いただけそうですか?」と確認します。「ちょっと待って」と言われたら、「承知いたしました」とまずは相手の返事を受け止めます。そこで間髪入れず「お答えを頂くまでに何か時間がかかる理由がおありですか?」と聞きましょう。

そこで相手が「実は…」と納得できる理由を述べてくれたらその時期まで待つ、相手が「忙しいからまだ検討できない」と更にはぐらかすようであれば、まずはお詫びの言葉を述べます。「お忙しいときに催促してしまい申し訳ございません」と丁寧に伝えます。実は、ここが重要なポイント。約束を守っていない相手に対して更に質問攻めするのではなく、まずは相手の状況を鑑みずに催促したことを謝罪することにより、お客様の心理として、自分の現状を受け入れてくれたあなたに対して申し訳ない気持ちになります。

一歩引いた後、もう一度攻め込みます。「何度も連絡を入れてしまうのは申し訳ないので、いつ頃ならご回答いただけるかお教えいただけますか?その時まで連絡は絶対に致しません」と。ここまで踏み込めば、殆どのお客様は回答日を伝えてくれます。

しかし、中には「回答が出次第、こちらから連絡する」という方もごくまれにいます。そのときは「いえいえ、お忙しいと思いますので、お仕事に専念なさってください。わざわざお電話をかけていただくのは申し訳ないです」と伝えれば私の実績上、100%、その回答予定日に返事を頂けています。是非実践してみてくださいね。

メールで催促する際のテクニック

先方に非がないケースも考えられるので、メールで催促する際も穏便に行いましょう。とはいえ、期日を伝えていることを証明するのも重要です。そこで、前に送ったメールのメッセージをコピーした上で、催促メールを送ります。そのときは、送信日時もコピーされていることをしっかり確認しましょう。こうしておけば、責任の所在をやり取りする不毛な議論を最初から回避することができます。「お互い悪くないけど、ちょっとしたアクシデントで連絡が滞ってしまいましたね」という見えない空気が醸し出され、その後のやり取りがしやすくなります。なお、以下は催促メールを送る際に使える表現です。

(1)まず相手の状況確認をする

「〇月〇日(〇)に見積書をメールにて送らせていただきましたが、お手元に届いていますでしょうか」と届いているかどうかの確認をします。

(2)返信が必要な理由を述べる

「納期が迫っているため、準備が必要な状況です。何卒よろしくお願いいたします」と緊急である旨をやんわりと伝えます。

(3)催促のお詫び文を末尾に持ってくる

「お忙しいところ恐縮ですが」、「ご多様中に誠に恐れ入りますが」といった内容を伝えることにより、催促感が薄まります。

最後に

今回は、返事をしてくれない人に催促する方法をお伝えしました。「催促」は、相手をこちらの要望する行動に促すこと。実はこれ、社会人生活のなかで非常に大切なスキルなのです。仕事はすべて人と人のやり取りによって成り立っています。仕事のできるビジネスマンは、「催促」だけに限らず、上司や部下・取引先をうまくコントロールして優位に物事を進めているのです。

そのためにも、冒頭でご紹介したとおり、冷静さを保ち、相手の気持ちになって会話することを日々の生活のなかで意識することが大切です。この記事をご覧になった若手社員の方はぜひ催促する技術を磨いて、無駄な仕事を減らしてくださいね。

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