パワハラとは

国の労働相談窓口に寄せられる相談内容のトップに「いじめ」が踊り出ました。ここでいう「いじめ」の大半がパワハラ案件であると考えられます。「いじめ」というと軽く聞こえてしまう人も多いと思いますが、会社に対しては非常に大きなダメージを与えます。優秀な人材が辞めてしまう、周囲の人間が不信感を抱き全体的に仕事の能率が悪くなる、裁判を起こされて会社のイメージが悪くなるなど、パワハラは会社にとって大敵なのです。

パワハラとは

パワハラとは、職場内で、立場の弱い人間に対して精神的又は身体的な苦痛を与えることで、被害者が働きづらくなり、職場環境を悪化させてしまう行為のことを言います。一般的には上司が加害者で部下が被害者になる事案が多いのですが、最近では同僚同士の事案や部下が加害者になる事案もあります。立場が弱いということの中に、人間関係も含まれるからです。

なぜパワハラが脚光を浴びるようになったのか

上司が部下に対して厳しく叱責するなどということは、今に始まったことではなく、昔からどの会社でも普通に見られた光景でした。それなのに、なぜそのようなことが、現代においてパワハラという形で脚光を浴びるようになったのでしょうか。原因は、大きく二つあります。

一つは、従業員に気持ちの余裕がないことです。長引く不況の影響で一人当たりの仕事の負荷が増え、それに反して労働条件の向上が望めないという状況に置かれた従業員たちは、気持ちの余裕を失っています。そんな中、愛情を持った接し方ができなくなっているのです。

一昔前の上司による部下への叱責の中には愛情がありました。育ててやろうという思いからくる叱責であり、部下にもその思いが通じていました。しかし、今の叱責は、やり場のないストレスや鬱憤を晴らす目的で行われているケースが多く、やり場を向けられた方は堪ったものではありません。

二つ目の原因は、世代間による感受性の変化の問題です。昔の子どもは、親や学校の先生から叱られながら育ってきました。親や先生も、「なぜ叱ったのか」ということを教えてきました。よって、上司から叱られた場合でも、叱られる原因を考える気持ちの余裕を持つことができます。

しかし今の子どもは、叱られることに慣れていません。そのように、社会の環境が変化してしまったのです。そんな中、子どもたちが叱られることへの免疫を持たないまま社会に出てくるため、問題化してしまうのです。

同僚同士のパワハラや部下から上司への逆パワハラについても同様です。他人に愛情を持って接することができない人が増え、他人から厳しく接せられることへの免疫のない人が増えていることが、パワハラ問題が急増する原因となっています。

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