新卒で上場企業に入社して辞めるのは人生失敗する?

「第二新卒」という言葉がなくならないことが物語っているとおり、新卒で志望していた会社に無事就職を果たしたけど、会社に馴染めなかった等々の理由で職場を去る決断を下す社会人は毎年後を絶ちません。では、狭き門である上場企業への入社を果たした新卒の社会人が会社を辞めることは、人生の失敗を意味するのでしょうか。もしくは、その後の人生は失敗が確実なのでしょうか。今回は新卒者が入社した上場企業を辞めることは、人生の失敗となってしまうのかどうか真正面から考え、具体的な事例などを交えて失敗となるかどうかを探ってみることにします。


そもそも上場企業の就職は「人生の成功」なのか

「上場企業を辞めると人生は失敗する」という発想は「上場企業を辞めなければ人生は失敗しない」と言っていることと等しくなります。もし「失敗しないこと=成功」であるなら、「上場企業を辞めない人生は成功した人生」となりますが、では上場企業を辞めない人生は失敗しない人生なのでしょうか、あるいは人生の成功を意味するものでしょうか。一言で上場企業といっても、社風や企業文化、従業員に対する考え方等々様々です。

高い実績をあげる社員はとても大切にされる一方、実績をあげられない従業員には大変厳しい企業等もあります。保守的、伝統的な考え方をする企業もあれば、革新的な発想や考え方にこだわる企業もあります。つまり企業にも人と同じように個性というものがあり、働く個々の社員が有するそれぞれの個性と相性が合う、合わないといったことは当たり前のように生じます。

自分にとって相性ぴったしの理想的な職場環境で働けているという人は成功かどうかともかく「幸せ」を感じることができるようでしょうが、どうも企業風土や文化に馴染めない、合わないとの思いが強くある人が上場企業であるという理由だけで我慢して働き続けることが「人生の成功」と定義できるのでしょうか。この点で確実に言えることは、上場企業に入社して辞めずに働き続けることが「成功」もしくは「失敗ではない」といった捉え方は、少なくとも上場企業に勤めている全ての人に当てはまるものではないということです。


「上場企業」はずっと入社時の状況が続くのか

上場企業とは上場できるぐらい企業の財務基盤がしっかりとしている、つまり投資家が安心して株式に投資できる信頼性の高い企業という証と言えます。しかしそれは「上場している間」当てはまることです。

新入社員として入社した時点で「上場企業」であったとして、定年まで辞めなかったとすれば約30年間勤務することになりますが、これから先その企業が30年後もずっと上場企業であり続けることは保証されているのでしょうか。あるいは「上場」を維持できたとしても、上場は企業が順調に成長し続けていることまでを保証するものではありません。まして上場企業に勤める社員の、永続的な昇給や昇進を先々まで保証するものなどでは決してありません。

収益悪化により株式市場から退場を余儀なくされた企業や、かろうじて上場は維持できているものの売上が厳しくなってきた企業なら、社員の昇給が見送られるどころか逆に給与カットすることだって考えられますし、場合によっては社員をリストラする可能性もあります。最悪倒産する場合だってあり得ます。「上場企業は倒産しない」など今や都市伝説と言って良いでしょう。どんなに優良な上場企業でも5年後、10年後は全くわからないのが現在の日本の状況です。にも関わらず、新卒で入社した上場企業という理由だけで、会社が厳しい状況になってもしがみついて辞めないことが本当に「人生の成功」と言えるのでしょうか。

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