幸甚の意味と使い方

お客様やクライアントとのやり取りにおいて皆さんは「幸甚」という言葉を使用したり、あるいは使用されているメール等を受け取ったりする機会があると思われます。ではこの「幸甚」という言葉についての意味や正しい使い方、特に類似している言葉として「幸い」がありますが「幸い」との違い等について明確に答えることができるでしょうか。

「幸甚」はビジネスの場面において、しかもお客様や目上の方に対して使用する言葉です。間違った理解や使い方は許されませんので、この記事を通じてぜひ「幸甚」の正しい意味や使い方について理解を深めてください。

「幸甚」の意味とは

まず「幸甚」の意味についてですが、辞書を引く前に「幸甚」を構成している漢字に着目して意味を類推してみましょう。

「幸甚」の「幸」は「幸せ」であり、「甚」は「甚だしい(はなはだしい)」ですからこの二語が組み合わされれば「この上ない甚だしい幸せ」といった意味合いが浮かんできます。辞書での幸甚の意味は「何よりの幸せ、幸福の最上表現」です。万一意味を忘れてしまっても「幸甚」を構成する二つの漢字に着目し、それぞれ意味を辿って組み合わせれば想起することができますので、このことも合わせて憶えておくようにして下さいね。

「幸甚」を使う上でのポイント

「幸甚」を使用する上でポイントとなる点は「幸甚」が「幸福の最上表現」だという点です。「最上の幸せ」即ち「これ以上幸せなことはございません」といった意味合いを伝える言葉ですから、繰り返し、頻繁に使用できる言葉ではないと言えます。逆に使用し過ぎると、大変硬い表現でもあることから相手に対してよそよそしい感じや大袈裟な印象、あるいは「くどい」といった印象を与えることになり却ってマイナスです。従って「幸甚です」を使用する場合は、同一文章内では一つに留めることが基本です。

次に「幸甚」は「最上表現」なので、例えばクライアントへの定型的な業務依頼のメール時に仮に一箇所であっても「幸甚です」を使用するのはオーバーです。それどころか、場合によっては「嫌味」に受け取られる可能性すらありますので慎重に使用した方が良いと言えます。もっとも、定型的な業務のやり取りであっても単に「お願いします」という伝え方では不足を感じる特別な依頼事項が生じることはあると思われます。そのような場合は「幸甚です」ではなく、「幸いです」を使用した方が大袈裟な印象を与えずに済みます。

即ち「お願いします」とストレートな依頼では抵抗感が伴うような依頼事項で、「お願いできればありがたい」といった主旨を丁寧な表現したものが「お願いできれば幸いです」という表現になる訳です。

まとめますと、「お願いできれば幸いです」と「お願いできれば幸甚です」は意味は似ていますが「同等」ではないこと、「お願いできれば幸甚です」という表現は「幸いです」という丁寧な表現でも不足するぐらい特別な相手に対し特別な依頼事項をする場面で使用するもの、という理解をしておくことが大切だということです。

「幸甚」の意味や使い方、特に「幸い」との違いなどについて紹介しましたが、非常に丁寧な言い方だけに、使う頻度や場面を誤ると却ってマイナスになる場合があることは重要なポイントだと言えます。相手に対して丁寧に意向を伝えたいという思いを託す言葉だけに、その頻度や機会をよく踏まえて適切に使用するよう心掛けてください。

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