「保障」「保証」「補償」の正しい意味・違い

「保障」「保証」「補償」の正しい意味・違い

仕事の中でも特に金融・保険関係を取り扱う業務では比較的使う頻度が高いと考えられる同音異義語、「保障」、「保証」、そして「補償」。ここでは混同してしまいがちなその3つの単語の意味について確認していきたいと思います。


「保障」「保証」「補償」のそれぞれの正しい意味
「保障」「保証」「補償」のそれぞれの正しい意味

・保障とは

保障とは「ある状態がそこなわれることのないように、保護し守ること」を指します。例えば社会保障、安全保障、収入保障といった複合語で使われることが多いです。

・保証とは

保証とは、「何かについて正確性を認めて、そのことについて責任を負うこと」を表します。保証書、保証人、保証期間などの用例に見られるように正確性を担保して責任を負う場合に用いられます。

・補償とは

補償とは「損失を補って、つぐなうこと。特に、損害賠償として、財産や健康上の損失を金銭でつぐなうこと。」を指し、損害賠償と親和性が高いキーワードです。これと関連して近年流行しているアドラー心理学でも「補償」という用語を使い、「心理学で、身体的・精神的な原因によって劣等感をもつとき、それを補おうとする心の働き」を指しています。これは精神・身体的ダメージが劣等感に転じて、金銭を含む含まぬによらず別のもので補おうとする心の動き、と捉えることができるでしょう。


「保障」「保証」「補償」の違い

上記の3つの意味を比較すると「保障」とは何かを保護する、という意味合いが強く、「保証」は正確性に対する責任、そして「補償」は損害に対する償いという意味が強いようです。これらを混同して使ってしまうと、意味合いに非常に大きな違いが出てしまいますので注意してください。

例えば「基本的人権の保障」という言葉が日本国憲法に出てきますが、これは人権を保護して守るという意味になります。しかしながら「人権の補償」と書いてしまった場合には、人権に対して何かしら傷つけられるような損害があり、他のもので償うのか、それとも何かしらの損害が先立って人権によって償うのか、どちらにせよ少々事件性を感じさせる表現になってしまいます。さらに「人権保証」と書いてしまうと、これは全く違う意味になり、人権があるということの正確性を担保して責任を負う、もしくは人権によって何かの正確性を保証するというような意味になるかもしれません。これは意味が通じそうですが、使われる用法ではありません。

「補償」も法律によく出てくる言葉です。これは「損失補償」「刑事補償」「国家補償」といった用法で使われ、国の活動によって私人に損失が生じた場合に、その損失を「補償」(償い)する形で救済を図る制度です。

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