大企業からベンチャー企業に転職するときの3つの注意点

大企業に在籍していながら、「自分の実力で勝負してみたい」といった理由等から敢えてベンチャー企業への転職を志望される方は近年増加傾向にあります。大企業に入社している事実から、個人の履歴や資質等において優秀な方々ばかりだと考えられますが、そうした個人的資質や実力さえ備わっていればベンチャー企業への転職、正確にはベンチャー企業へ転職してからの仕事が必ず上手くゆくかというと、実はそうとは限らないのです。

大企業に所属している人がベンチャー企業に転職する場合は、個人的資質だけではなく、中小企業の方々転職する場合以上に注意しなければならないこと、端的に言えば「自覚」と「覚悟」も必要になってきます。では、どのような自覚や覚悟が必要なのかご紹介して参ります。


①社名で勝負できないハンディを背負う

しっかりと自覚して頂きたいことの一つ目ですが、殆どのベンチャー企業は社名で勝負できないどころか、社歴が浅いこと等から逆にそれがハンディになる場合があるということです。大企業からベンチャー企業への転向を考える方の理由として、「自分の実力で勝負したいから」といった理由は比較的多いですが、そう考える背景として大企業に身を置きながらも「自分の実力で仕事をしてきた」といった自負が少なからずあったと考えられます。しかし、そうした考えを持っている方こそ特に注意が必要です。

確かに大企業であっても個人的資質や能力が不足していれば仕事はうまくゆきません。しかし大企業での仕事は、個人的資質だけでなく社名や会社の実績でも加点評価されてきた面があること、つまり実力以外に組織力やブランド力にかなり助けられていたことは、中にいると自覚しにくいからです。

そのような点でベンチャー企業の社員は、「あなたがいくら優秀であっても、設立して間もない企業とは取引できない」と言ったことを平気で言われます。そのような場面に接して初めて、ベンチャー企業に身を置く自分を後悔しても後の祭りなのです。従って、大企業に所属している社員という肩書きが単になくなることだけを自覚するだけでは不十分と言えます。

ベンチャー企業に身を置くなら、企業への信頼性の乏しさから個人的資質や能力だけでは解決出来ない厳しい洗礼を世間から浴びる場合もあることに対する覚悟が必要だと言えるのです。


②自分で責任を取り、一人で何役もこなさなければならない

大企業の場合は、少額予算のプロジェクトであっても稟議書をあげて上司の決裁を得る必要がある等、業務プロセスが煩雑であったり、意志決定に時間がかかったりすることがあり、その点はしばしば大企業の短所として指摘されています。しかし、短所と指摘されながらも継続されてきたのは何故でしょうか。それは企業として責任の所在を明確にすることと、「会社組織」として仕事を引き受けることで社員個人に過度なリスクや負担を負わさないための必要なプロセスでもあったからです。

ベンチャーの場合、良くも悪くも経営者が「YES」と言えばプロジェクトを速やかにスタートさせることができますからその点で煩雑なプロセスはなく、スピーディーに仕事を進められるかも知れません。ただ、最終的な経営責任は経営者が負うとしても、ベンチャー企業ではプロジェクトを任された社員が一人で基本的に大半の責任を負わなければなりません。

トラブルが生じたならどんなに忙しくとも自分で全て解決することが求められますし、体調が悪いからと言って会社を休みたくとも代わりに頼める相手もいないと考えるべきです。また、ベンチャー企業の殆どが予算ぎりぎりの状態で運営されていますから、例えばスケジュールが遅れたことで追加予算が生じそうなら、安易な予算追加等ままならず、クライアント側の仕事も自分で抱え込んでやらなければならないことも生じる場合もあります。

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