個人事業主と株式会社の6つの違い

個人が事業をスタートさせる場合に選択しなければならないことの一つに「個人事業主」として事業を始めるか「会社」を設立して事業を行うかということがあげられます。それぞれにメリット、デメリットがありますので一方的にどちらが正しい、正しくないといったことはありません。

大切なことは「個人事業」と「会社」の違いをよく理解した上で、これから行おうとしている事業ではどちらのメリットがより活かせるかどうかを慎重に判断することです。では「個人事業」と「会社」ではどのような違いがあるのか、今回は「会社」を「株式会社」に限定した上で6つの違いを御紹介することにします。

個人事業主と株式会社の違い①「責任領域の違い」

個人事業と株式会社の最も大きな違いと言って良いのが、事業運営における責任の領域の違いです。万一事業が上手くゆかず失敗したとしても、株式会社なら株式として出資した資本金の範囲に責任が限られます。

例えば1千万円の負債を抱えて倒産したとしても、資本金が100万円だったとしたらこの100万円分はあきらめる必要がありますが、それ以上の負債額については責任を負う必要がないのです。このことを「有限責任」と言いますが、それに対して個人事業主は「無限責任」です。事業によって生じた負債や借金はすべて個人事業を行っていた個人が限度なく負う必要がありますので、その点が株式会社との大きな違いと言えます。

ただし、株式会社であっても特に起業したばかりの頃は「信用」がありませんので金融機関から借り入れ等を行う場合には社長個人で連帯保証人になる必要があり、そうなれば実質的に個人への「無限責任」となりますのでそれほど決定的な違いとまでは言えないのが実情です。

個人事業主と株式会社の違い②「社会保険強制加入の有無」

社会保険についても個人事業主と株式会社では大きな違いがあります。個人事業主は国民年金と国民健康保険に加入すれば良いのですが、株式会社は国民年金や国保ではなく社会保険(厚生年金や組合保険)への加入が従業員の分を含めて強制されます。株式会社にとって特に負担の差が大きくなるのが年金です。

国民年金は月額約1万5千円程度の固定額で報酬が増えてもこの額は変わりませんが、厚生年金は給与額に応じて増加してゆく上、従業員の年金保険料は従業員が給与から負担するだけでなく会社側もその半分を負担しなければならないからです。

つまり従業員の数と給与が増えれば厚生年金の会社負担額も増大することになりますが、個人事業主の場合は従業員が5人未満まではそれぞれで定額の国民年金に加入すれば良いだけであり、半分を個人事業主が負担するといった義務もありません。ただし、個人事業主であっても従業員が5人以上になると社会保険に強制加入となることは憶えておいた方が良いと言えます。

個人事業主と株式会社の違い③「赤字の場合の税金負担」

個人事業主の場合は諸経費を差し引いた結果赤字となった場合には、所得に対する税金は発生しません。しかし株式会社は決算によって赤字となってしまった場合、法人税こそ発生しませんが自治体に納める法人住民税の均等割り額として毎年必ず7万円程度の税金は赤字であっても必ず負担する必要があります。

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