寸志とボーナスの違いとは

また法律で規定されている報酬ではありませんので、会社が年2回支給する特別な報酬をボーナス(賞与)と呼称しても、寸志と呼称しても法律上は全く問題ないことになります。よって、こうした特別な報酬をどう呼称するかは「支給する会社側の考えや判断に委ねられる」ということをまず前提として理解しておいてください。

寸志が使用されている事例

寸志が使用されている事例ボーナスを受け取るためには、今の会社に在籍しておくべき勤務日数をクリアしておく必要があります。会社が夏にボーナスを支給する規定の場合、4月に入社する新入社員は勤務日数が短いため、一番最初に正社員に支払う臨時給を新入社員のみ「寸志」という表現を使用している会社もあります。金額は50,000円前後になることが多いでしょう。

寸志は「少額でなければならない」ということでは決してないのですが、「気持ちばかりの」といった意味であるため、世間一般がイメージする「ボーナス(賞与)」よりも少額の報酬を支給する場面が生じたら、「寸志」を使用している企業が比較的多く見受けられます。

 一般論としての「寸志」と「ボーナス」の違い

通常、ボーナスは会社の業績が好調で、利益が十分に出ているから支給できるものです。利益が出ていなければそもそも支払う原資がないため、ボーナスを支給したくてもできません。また上述したように、ボーナス(賞与)は在籍期間も支給条件に含まれます。そのため新入社員はもちろん、転職して入社した人も、ボーナスの総支給額を満額受け取ることができないため、寸志になる可能性があります。それらを踏まえた上で、あくまで一般論として寸志とボーナスの違いを理解しておくと良いでしょう。

ボーナス(賞与) 寸志
業績 利益が十分に出ている状態 利益が予想を下回った場合、損失の場合
在籍期間 在籍期間の条件をクリアしている 在籍期間の条件を満たしていない

「寸志」「ボーナス」の違いは支給する会社の定義に基づく

「寸志」「ボーナス」の違いは支給する会社の定義に基づく会社が特別な報酬に対して「ボーナス」と呼称するか、「寸志」と呼称するかは会社の考え方次第であるということです。少額であっても「ボーナス」と呼称する場合もあり得るし、大きな額であっても「寸志」と呼称している場合もあるので、どちらが正しい、誤っていると言った議論は適切だとは言えません。

あくまで一般的事例としては、少額の報酬を支給する場合に「寸志」、一定額以上の賞与については「ボーナス」と呼称している場合が多いという事実は一応あります。しかしそれはあくまで事例であって、それをもって例えば「寸志」は「少額の報酬の場合に呼称するもの」と定義を断定することは適切とは言えません。

世間一般が十分なボーナス額と考えるような報酬を支給する場合であっても「寸志」と呼称している企業もありますので、言葉の定義や違いにこだわってしまえばその企業が「寸志」と表現したことは間違いとなってしまうからです。従って、これらのことから言えることは「寸志」と「ボーナス」の違いや区分があるとするなら、それらを支給する会社側の両語に対する定義や違いがまず尊重されるべきということなのです。

ボーナスも寸志も会社の思いが込められている

最後に「寸志」と「ボーナス」の違いを考える上で大切なことをもう一つだけお伝えします。皆さんが「寸志」や「ボーナス」を受け取る立場だとすれば、その立場として留意しなければならないことがあります。それは支給する側の気持ちを汲み取ることです。大切な資金を報酬として支給する以上、支給する側は様々な思いを報酬に対して託しているものです。

従ってその報酬を「寸志」と表現したなら「寸志」という言葉に託した思いは何か、「ボーナス」と表現したなら「ボーナス」に託した思いとは何かを汲み取ることが大切であり、その思いこそが「寸志」、あるいは「ボーナス」の本当の意味であると言うことです。言葉の表面的違いだけに振り回されることなく、どうかこのことも忘れないようにしてくださいね。

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